名詞
スティギモロク
スティギモロク(Stygimoloch「ステュクスから来た悪魔」の意味)は、白亜紀末期、約6600万年前に生息していた堅頭竜類の恐竜の属である。現在のところ化石はアメリカ内西部のヘルクリーク層、フェリス層、ランス層から発見されており、これらの場所にはティラノサウルスやトリケラトプスも生息していた。タイプ種 Stygimoloch spiniferは1983年にイギリスの古脊椎動物学者ピーター・ガルトンと国立自然史博物館のドイツ人古生物学者ハンス・ディーター・ズースによって記載された。 属名は「ステュクス(死の川)から来たモロク(悪魔の1人)」を意味し、種小名は「トゲのある」の意味であるが、Thorny devil(トゲのある悪魔)にモロクトカゲの意味があり、全体で死の川から来た「モロクトカゲ」の意味でもある。死の川とはタイプ標本の発見地であるヘルクリーク(地獄の川)層にちなんだものである。後頭部のトゲの塊と頭頂部の高く幅の狭いドームで特徴付けられる。このトゲの塊は中央に長い角があり、周りを2-3本の短いホーンレットが囲んでいる。同じ層から発見されたドラコレックスはスティギモロクに似ているもののホーンレットが短く、ドームが無い。この特徴はドラコレックス独特の特徴とも、ドラコレックスがパキケファロサウルスあるいはスティギモロクの幼体もしくは雌であるための特徴とも解釈される。そのためスティギモロクがパキケファロサウルスの成長中の個体であるとする説もある。
(出典: スティギモロク - Wikipedia)