名詞
ソテツ
ソテツ は、裸子植物のソテツ目、ソテツ科、ソテツ属に属する常緑樹の1種である。幹の頂端に大きな葉が多数密生する(図1)。外観はヤシや木生シダに似ているが、系統的には全く遠縁であり、この類似性は他人のそら似である。幹は、枯れ落ちた葉の基部が残ってうろこ状に覆われている。雌雄異株であり、雄株は細長い円柱状の小胞子嚢穂("雄花")を、雌株は大胞子葉が密生したドーム状の構造("雌花")を、それぞれ茎頂に形成する(図1)。大胞子葉について成熟した種子("実")は赤朱色になる。根には窒素固定能をもつシアノバクテリア(藍藻)が共生しており、貧栄養地でも生育できる。九州南部から南西諸島、台湾、中国南部に分布する。ソテツを含めてソテツ類は、中生代から形態的にあまり変わっていないため、「生きている化石」ともよばれる。
(出典: ソテツ - Wikipedia)