名詞
作用
作用(さよう)とは、ある物が他の物に及ぼす何らかの影響・効果のこと。数学などの分野によって、以下のように個別の定義が定まっていることがある。また、その効果を起こす操作や関数などは作用素 と呼ばれる。作用ニュートン力学において、物体間に働く引力や斥力のこと。→ 運動の第3法則(作用・反作用の法則)
解析力学において、物理系の動力学的な性質を、経路を引数にとる実数値の汎関数として表現したもの。作用量。作用積分。→ 作用 (物理学)
代数学において、代数系 X の各元を別の代数系 Y の自己準同型に移すもので、代数的構造と写像の合成が両立するもの。
半群(またはモノイド)X の集合 Y への作用。→ 半群作用
群 X の集合 Y への作用。→ 群作用
環 X のアーベル群 Y への作用。→ 環上の加群#表現論との関係
薬理学において、投与された化学物質が生体に与える変化。薬理作用。→ 薬力学
また、その変化の生化学・分子レベルでのメカニズム。→ 作用機序
プログラミングにおいて、式や関数(サブルーチン)の処理の結果。戻り値(返り値)を返すことを「主作用」、それ以外のシステムの状態に変化を起こすことを「副作用」と呼ぶ。→ 副作用 (プログラム)作用素ある集合について、それから自分自身への写像のこと。→ 単項演算子
集合論や位相空間論などにおいて、集合を一定の規則で異なる集合へ変化させる方法。これは冪集合上の自己射と見做せる。例:開核作用素、閉包作用素、鏡映、回転、反転
関数解析学において、線型空間の部分集合から別の線型空間への写像。→ 作用素 (関数解析学)
物理学においては同じ概念が、異なる物理状態の空間の間の関数として用いられ、演算子と呼ばれる。→ 演算子 (物理学)
特に線型作用素のみを指す場合もある。
(出典: 作用 - Wikipedia)