名詞
法華経
法華経 は、大乗仏教(密教も含まれる)の代表的な経典。大乗仏教の初期に成立した経典であり、法華経絶対主義、法華経至上主義が貫かれており、法華経が開発した観世音菩薩や地蔵菩薩(地持菩薩)、文殊菩薩、普賢菩薩は密教に引き継がれている。同時に呪術的な面も色濃く持っており、密教経典群への橋渡しとしての役割を無視することはできない。初期の法華経はパーリ語でもなくサンスクリット語でもなくガンダーラ語か、さらに西の方であり法華経の起源自体がインド最西端或いは、アフガニスタンあたりと思われる。また、壮大なフィクションや、法華経の無限連鎖などの、独自性は他に類を見ない。法華経は、西域在家仏教徒が創作した独自経典であるため、その地方の土着信仰や呪文、神通力やフィクションが混在している。また、カルト的という特色を持つ一方で、誰もが平等に成仏できるという、新しい仏教思想が説かれている。般若経典や華厳経などの経典群と呼ばれるものは、追加・増広される事によって発達した膨大なお経である。しかし法華経は在家を対象とした聖典であり、一本のお経である。法華経は哲学的思想においては単純であり、布教こそが最大の菩薩行となっている。聖徳太子の時代に仏教とともに日本に伝来した。複数ある漢訳の中では鳩摩羅什によるものが特に普及しており、その訳名は妙法蓮華経(みょうほうれんげきょう)で、この略称が「法華経」である。
(出典: 法華経 - Wikipedia)