名詞
マルチプレーンカメラ
マルチプレーン・カメラ は、セルアニメの制作で使用された特殊な映画撮影用のカメラである。たくさんのセル画をそれぞれ異なった距離に配置し撮影するシステムである。被写界深度の関係でカメラに近いセル画にフォーカスを合わせると、カメラから遠い背景画やセル画はフォーカスが合わない状態になり、遠くのものほどかすんで見える空気遠近法に似た奥行きのある表現を生み出す。また、カメラに付けるレンズフィルター以外にもガラスに油や透明絵具で絵を描いたり、セル画に紙やすりで傷をつけるといった手作りのフィルターを使用できる。欠点としては画を置く台ごとライティングや作業が発生し、撮影の準備作業も多いため、通常の撮影よりも撮影に携わる人数が多かったり、撮影に時間を要した。
(出典: マルチプレーンカメラ - Wikipedia)