名詞
作家主義
作家主義 は、 映画を、美術、音楽、文学などの芸術作品にはそれぞれ「美術作家(画家、彫刻家等)」、「作曲家」、「小説家」という個人作業の表現主体が存在するように、映画監督(作家)による個人の表現手段、表現物と見なすべきだとする考え、主張をもった「カイエ・デュ・シネマ」の映画批評理論である。したがって「作家主義」の考え方によれば、「映画」における表現主体は、出演している俳優やシナリオ・脚本やその他スタッフなどではなく、映画監督という名の唯一の個性を有した「作家」個人のみだということになる。この語、およびこの政策は、「カイエ・デュ・シネマ」初代編集長アンドレ・バザンの考えとアレクサンドル・アストリュックの「カメラ=万年筆」(1948年)とを映画評論の思想的源泉に、1958年から1963年間の評論家の撮った映画の運動であるヌーヴェルヴァーグ前夜の1955年2月、映画作家デビュー(短編)直後の評論家フランソワ・トリュフォーが、「カイエ」誌上に『アリババと「作家主義」』 を書いたことから始まる。トリュフォーは「良質の伝統」と「作家の映画」を対立させ、「作家の映画」を支持する考え方を「作家主義」とした。
(出典: 作家主義 - Wikipedia)